土地探しは順調に進んでいますか?
いろいろな業者から土地情報をもらって、どの土地にしようか比較をしている人が多いと思います。
ですが、今もらっている土地情報、本当に比較することができていますか?
土地選びはやり直すことができません。慎重に比較をする必要があります。
そこで今回は、失敗しない土地比較のポイントを紹介したいと思います。
土地を比べて悩まれている方は、新しい比較のポイントを見つけることができますのでぜひご覧ください。
ただ土地の情報をもらっているだけでは何も始まりません
不動産会社や住宅メーカーから土地の情報をもらって、ただそれを見比べているだけでは無意味です。
不動産会社によって、土地情報の掲載の仕方はさまざまです。
土地代金のみ掲載しているものもあれば、諸費用も掲載しているものもあります。
駅やスーパーまでの距離や時間を掲載しているものもあれば、なにも掲載していないものもあります。
こんなバラバラな状態で見比べても、まったく比較になりません。やはり比較するためには、同じ基準のリストを作成して見比べてみる必要があります。
理想の土地を見つけるための比較リストを作ってみよう!
土地の比較リストですが、エクセルでまとめるのをオススメします。
参考に、下記の表が私が土地情報を比較するときに使った比較リストになります。
ずいぶんと縦長の表になっていますが、これから一生住み続ける土地を比較するのでこれぐらいは当然調べる必要があります。
それでは、項目を一つずつ解説していきたいと思います。
項目 | No1 | |
---|---|---|
所在地 | ○○町1-1 | |
坪数 | 100 | |
㎡ | 330 | |
坪単価(土地代金) | 100,000 | |
土地購入費総額 | 10,948,800 | |
内訳 | 土地代金 | 10,000,000 |
水道下水取り出し | 500,000 | |
下水道受益者負担金 | 30,000 | |
仲介手数料 | 388,800 | |
地盤改良費用 | 0 | |
造成費用 | 0 | |
固定資産税清算金 | 30,000 | |
その他 | 0 | |
小学校 | 1km(徒歩15分) | |
中学校 | 2km(徒歩30分) | |
駅 | 1.5km(20分) | |
スーパー・コンビニ | スーパー 2km(徒歩30分) コンビニ 1km(15分) |
|
職場(夫) | 5km(車20分) | |
職場(妻) | 10km(車40分) | |
公園 | 1km(徒歩15分) | |
接道 | 西側道路 | |
土地形状 | 長方形 | |
周辺土地状況 | 南側が畑のため、将来家が建つ可能性がある。 | |
浸水ハザードマップ | 被害想定なし | |
固定資産税試算(年) | 50,000 | |
その他 | ||
総合評価 | B |
- 坪数
- ㎡
- 土地購入費用総額
- 土地代金
- 水道下水取り出し
- 下水道受益者負担金
- 仲介手数料
- 地盤改良費用
- 造成費用
- 固定資産税の清算金
- その他
- 小学校
- 中学校
- 駅
- 公園
- スーパー・コンビニ等
- 職場(夫・妻)
- 接道
- 土地形状
- 周辺土地状況
- 浸水ハザードマップ
- 固定資産税試算(年)
- 総合評価
土地の大きさを坪数で入力します。㎡から坪数を求めるときは、「㎡÷3.3」がおおよその坪数になります。
土地の大きさを㎡で入力します。坪数から㎡を求めるときは、「坪数×3.3」がおおよその㎡になります。
土地の購入費用の総額を入力します。土地代金だけではなく、仲介手数料などの諸費用も全て含んだ金額になります。
土地購入費用のうち、純粋な土地代金になります。諸費用は含みません。
土地によっては、道路から水道管・下水道管を土地に引き込む必要がある土地もあります。そういった費用が発生する場合に入力します。
下水道を使用するに当たり、その土地に対して一度だけ負担金を支払う必要があります。これは、下水道の整備費用の一部を負担するという制度です。
土地に対して一度だけですので、すでに支払い済みの可能性もあります。担当によく確認をしてもらいましょう。
不動産会社に支払う手数料です。
土地代金×3%+6万円×1.08(消費税)で計算がされます。
仲介手数料は、宅地建物取引業法第46条および国土交通大臣の告示によって計算が定められていますが、定められているのは仲介手数料の上限額です。
分かりやすく言うと、「仲介手数料は最大でもこの計算式の金額までしか取ってはいけないよ、それより少なくても問題ないよ」ということです。
不動産会社によっては、「法律で決まっているからこの金額は変えることができない」という説明で上限額最大を請求してくる会社がありますが、実際のところはそれより安くても法律では問題ありません。
実際のところ、仲介手数料は会社の利益ですので当然上限額で請求する会社がほとんどです。しかし、交渉の中で「仲介手数料を割引してほしい」といって損はありませんので、覚えておくといいでしょう。
購入予定の土地の地盤が弱い場合、建物を建てるにあたって地盤改良の費用が必要になります。
これに関しては調査してみないとはっきりとは分かりませんが、現段階で分かる範囲の地盤改良費用を入力します。
住宅メーカーによっては近隣の建築状況からある程度の地盤状況を把握していることもありますので、話を聞いてみましょう。
畑や田んぼを、土を盛ったり整地をすることによって家を建てられる状態にするためにかかる費用です。
もともと建物が建っていた土地であれば必要ありませんが、元が農地の場合は確認をしておきましょう。
固定資産税の清算金を入力します。
土地を所有していると、1月1日現在の所有者に「固定資産税」という税金が賦課されることになります。
これは毎年1月1日現在の所有者に1年分の請求がされるため、売却されるときに日割り計算で残りの日数分の固定資産税代金を請求されることがほとんどです。
上記以外の費用を入力します。
小学校までの距離・目安の時間を入力します。
大人としては近い距離だとしても、子供の足で歩くと意外と遠かった、なんてこともありますので、注意しましょう。
距離と時間を調べるには、自分の足で歩いてみるのが一番ですが、グーグルマップを使うと簡単に距離・時間を計測することができるので、試してみてください。
中学校までの距離・目安の時間を入力します。
中学校になると地区によるかと思いますが、中学校では自転車通学がOKなところが多いのではないでしょうか?小学校とは考え方が変わってきますので気をつけてください。
最寄り駅までの距離・目安の時間を入力します。
日常的に使う方はもちろんですが、今使っていない方も子供が高校・大学に通うのに電車を使う可能性もありますので、重要な項目の一つです。
公園までの距離・目安の時間を入力します。
特に、子供が小さいうちは、家から公園までが近いととても便利です。
最寄りのスーパー・コンビニ等の距離・目安の時間を入力します。
通勤・通学とは違い、スーパーでの買い物はそこで生活していく限り一生続きますので、重要度が高い項目です。
将来的に閉店になる可能性もありますので、複数店舗の距離を考えておくのもいいでしょう。
パパ・ママの職場までの距離・目安の時間を入力します。
現在の職場で考えますが、将来的に転職・退職等を考えていれば、そのことも踏まえて入力をしておきましょう。
その土地がどの方角の道路に接しているかを入力します。
一般的には東南角地が一番土地の価格が高く、北側道路の接道が価格が安い傾向があります。
これは、東南角地は日当たりがよく、2方向の道路に接しているため利便性が高いことから土地の価格が高くなります。
また、北側道路は日当たりが悪くなることがあり、利便性が低くなることから土地の価格が安くなる傾向があります。
土地の形を入力します。
一般的に正方形の形の方が値段が高く、台形のように形が悪く、使い勝手が悪い土地になってくると値段が安くなる傾向があります。
周辺の土地状況を確認して入力します。
例えば購入予定の土地の南側が畑だとしましょう。すると、将来的に畑をつぶして家が建つ可能性が残っています。せっかく日当たりのいい家に住んでいたのに、突然家が建って日当たりが悪くなるという可能性があるわけです。購入する前に現地を確認、または不動産会社にこういった話がないか聞いてみましょう。
また、「ゴミ捨て場が土地のすぐ近くにあって、住んでみたら匂いが気になって嫌だ」や、「近所に騒音を出す人が住んでいて生活できない・・・」など、いろいろなご近所トラブルもあります。
これを防ぐには徹底的にリサーチするしかありません。不動産会社や住宅メーカーに話を聞くのはもちろん、知り合いが近くに住んでいるのであればぜひ話を聞いてみましょう。
また、気になる土地があれば、何度もその土地に足を運んでみましょう。その時には、時間変えて足を運ぶことが重要です。
朝に足を運んでみると、「通勤ラッシュで近隣道路が凄い込んでいた」ということもあります。
夜に足を運んでみると、「周辺に街灯がなくて真っ暗だった」ということもあります。
買ってから後悔をしないように、気に行った土地には何度も足を運び、周辺状況を徹底的に調べておきましょう。
大雨によって河川が氾濫した場合、浸水被害や土砂災害などの被害想定がどの程度かを記入します。
これについては、各市町村がハザードマップを公表していますので、それを基に入力しましょう。
「国土交通省ハザードマップポータルサイト」で、各市町村が公表しているハザードマップを確認することができますので、一度確認してみてください。
土地購入後、固定資産税が毎年いくらかかるかを入力します。
固定資産税は土地を所有している限りは毎年払い続けなければなりません。1年ではわずかな金額の違いであっても、将来何十年という期間を考えると膨大な金額になることもありますので比較しておきましょう。
不動産会社に、「1年間でどれくらい固定資産税がかかっているのか教えてほしい」といえば、確認してくれるはずです。
土地の固定資産税は、土地が接している道路に「固定資産税路線価」という価格が設定されており、これをもとに計算がされます。
また、土地の場所、土地の形、接道の状況などの要件によって金額が変わり、さらには土地の上に住宅が建つと減税されるという制度もあるため、すぐに試算できるものではありません。
これに関してはまた別に記事にしたいと思います。
比較内容を踏まえ、自分の評価を入力します。私は、「A」、「B」、「C」の3段階を入力しています。
ここについては自分の主観で入力をしてしまって問題ありません。比較する土地が増えた時に、どの土地がいい評価かをぱっと見て分かるようにしておきましょう。
土地を比較して分かること。最終的には妥協も必要です。
私も何十件という土地情報を比較してきましたが、いまだに理想の土地には巡り合えていません。
知り合いの不動産屋に土地の話を相談してみたところ、下記のような話をされました。
土地に対する条件を何個かリストアップして、そのうち7割に該当する土地が出てきたら買いだと思った方がいいですよ。
初めての土地探し、当然理想の土地を購入するために努力をしていると思います。
ですが、現役の不動産屋からの話もあったように、100%理想の土地を購入するのは困難を極めます。
理想の土地の条件の中でも優先順位をつけて、「この条件に該当したら購入する!」など、事前に妥協案を家族間で話しておいた方がいいでしょう。